帝都ロンドンの一角に慎ましく建つ、ミンチン寄宿女子学院。神聖な教育の場を守るため、密かに創設された学院情報部。その存在は、決して誰にも知られてはなりません。世界情勢の分析から、新入生の勧誘、そして今日の晩御飯のおかず調達まで、日々の活動に終わりはないのです。
一般生徒達の間では、都市伝説として語り継がれてきていますが、未だ実際に目にした者はいません。毎年、学院長に選抜されたメンバーが、部の伝統を引き継いでいます。
食材の価格を不当に釣り上げるコベントガーデン同業組合を撃破し、授業内容に干渉してくるロンドン市庁教育課を粉砕して、戦いは続きます。
そして今年度、そんな情報部のエースに選ばれた、セーラ・クルー。英仏２カ国語に加えてヒンドゥー語にも通じ、歴史、文学など多方面にわたって博識な美少女です。華奢な外見に似合わず、銃器の扱いは天才的ですが、当人は自らのその能力に深い悲しみを感じているのでした。
コルト社のオートマチックと軍用ゴーグル、そして胸に秘めた小さな花。
【本年度の学院情報部メンバー】
●セーラ・クルー
拳銃から対戦車ライフルまで、火器の操作に優れる。卓越した語学力と可憐な容姿で、潜入捜査も巧みにこなす。上流階級出身ではあるが、十分な庶民感覚も持ち合わせており、その能力に隙はない。最も得意なのは、不遇なメイドの少女役。ただ一つの弱点は、冷徹になりきれない優しさ。
●ラビニア・ハーバート
派手な外見を武器に、主としてハニートラップ任務を担当。高慢な性格で、ターゲットを心身両面で徹底的に叩きのめす。上流家庭への長期潜入捜査を得意としており、お金持ちのわがままお嬢様を演じさせたら、右に出る者はいない。弱点は、高すぎるプライド。
●アーメンガード・セントジョン
内勤担当。学院屋根裏の秘密基地から、作戦全般を統括する。その指揮能力は素晴らしいが、フランス方面の任務だけは苦手である。おとなしい性格だが、パーティーへの潜入捜査では、汚れ役も引き受ける勇気を持っている。得意な任務は、大学教授の愚鈍な娘役。
●ロッティ・レイ
通称、情報部の最終兵器。普段は手のかかる泣き虫だが、そのあまりの童女ぶりに、敵は思わず警戒心を解いてしまう。彼女の号泣の前に敗れ去った敵は、数知れない。ただし、素直すぎる幼女のため、機密保持の点では情報部最大の弱点でもある。
セーラと仲間たちの活動記録
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