世界名作劇場.net 小公女セーラ研究サイト:大公女ラビニア

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小公女の舞台、ミンチン女子学院に関わるトピックをまとめてみました。本編中では描かれていない、新たな事実を発掘することはできるでしょうか。

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代表生徒ラビニア・ハーバートさん。小公女ストーリーを語る上では、最重要人物の一人です。健気で可憐な花、セーラ・クルーさんを苦しめる悪役として名高い存在。その陰湿で執拗ないじめ行為の数々は、他のコーナーで詳しくまとめましたが、ここでは違う側面から、この誇り高き少女の実像に迫ってみたいと思います。

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本編全46話を通して感じられるのは、ラビニアさんはかつて、いじめられっ子だったのではないか、という事実です。まさかそんなことが??では、その証拠を順に見てゆきましょう。

iowerhiorewg.pngまず第一に、ラビニアさんは、他人のいじめ方を知り尽くしています。絶対的権力者の院長先生にばれないよう、主に心理的圧力をかけてターゲット(セーラさん)を追い詰めるその言動は、極めて巧みです。また、セーラさんがメイドにされてからは院長先生までもうまく操って、誰もセーラさんへの手助けができないような雰囲気を、学内に醸し出すことに成功しました。

そして、これほどまでに効果的な攻撃ができるのは、以前自分が同じ目に遭っていたからではないか、と推測できます。

4134jmy.png2つ目は、防御にまわると脆い、という点です。例えば第9話で、セーラさんのお茶会に全生徒が参加してしまい、自分だけ孤立しかけた時には、かなりの動揺を見せました。また、第39話でアーメンガードさんに1対1で真っ向勝負を挑まれたシーンでは、それまでの攻撃性は影を潜め、あっさり本音を聞き出されてしまいました。

このように、ひとりぼっちを極度に恐れたり、受け身になることが苦手な様子から、いじめを受けた経験があるのでは、という推論が成り立つように思われます。

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学友の声1:子飼いの反乱 『もう、付き合いきれないわ』

ip890809.png第3の注目点は、上記第39話でのラビニアさんの独白です。彼女はセーラさんをいじめる理由について、『落ち目になったセーラさんが、ちっとも堪えた素振りを見せないのが許せないから』と言っています。この言葉には、『かつて自分はいじめに耐えられず逃げ出したのに、どうしてセーラは耐え忍ぶことができるの?』という気持ちが隠されている様にも感じられます。

そして、自分にはない強さを持ったセーラさんへの劣等感こそが、いじめっ子ラビニアさんのモチベーションを支えているのではないでしょうか。

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学友の声2:周りから袋叩き・・・ 『包囲殲滅作戦よ』

dau.png4つ目の根拠は、なぜアメリカ人の彼女がイギリスの寄宿学校にいるのか、ということです。ラビニアさんのお父さんは、米国で油田の採掘によって財を成した実業家です。当然、生活拠点はアメリカにあり、敢えて国外の遠隔地で就学させる必要性は認められません。また、お母さんの娘に対する過度の溺愛ぶりも気になります。特別寄宿生室への移動や、専用メイド採用など、かなり無謀な要求も聞き入れています。夏季休暇でも、娘のわがままに付き合っている様子が見受けられました。
まるで、腫れものに触るかのような対応、とも言えます。

ytu67cv.pngそして・・・ラビニアさんがいじめられっ子だった、という最後の根拠。それは、本編ラストに隠されているようです・・・セーラさんがインドへの墓参で不在の間に、ラビニアさんはアメリカへの帰国と言う選択をしました。

代表生徒兼特別寄宿生という肩書、セーラさんとの和解、院長先生の態度軟化などによって、ミンチン学院にはもはや、彼女を脅かす要素は皆無です。持ち前の強気で振る舞えば、自分を中心にした楽しい学園生活が待っているにもかかわらず、逃げるように故郷へと去ったのはなぜか。

それは、昨日までの友が一瞬で敵となるという恐怖を、かつて身をもって体験していたからに違いありません。確かに、セーラさんは全てを水に流してラビニアさんを受け入れてくれました。しかし、これまで舎弟扱いしてきたジェシーさんやガードルートさんの本心や、一方的に心身を痛めつけたロッティさんからの反撃、罠にはめて失職させたデュファルジュ先生の存在などを考えると、ラビニアさんの胸中は決して穏やかではなかったでしょう。加えて、いじめの事実を市長夫人に嗅ぎつけられる、という危険性も捨てきれません。

「もしもそんなことになれば、学院もみんなも、ためらうことなくわたくしを切り捨てるに決まってるわ。そしてまた、ひとりぼっちに逆戻り・・・」

ずっと、攻撃は最大の防御、という戦術理論に従って行動してきた彼女が、最後に見せた弱気な後退戦術。その時、その心によぎったものとは・・・

となると、導かれる事実はただ一つ。

ラビニアさんはアメリカの学校でいじめを受け、心配した両親がミンチン学院へと転校させた

のではないでしょうか。これまでの人間関係をすべてリセットし、傷心の愛娘が再スタートを切れるよう、新天地イギリスへと送り込んだ、というのが真実なのでは?そしてラビニアさん本人は、一連の出来事を人生最大の恥辱と捉え、自己防衛のため必要以上に攻撃的な性格となって渡英した、とわたくし管理人は結論付けてみました。

これまでの辛い経験を糧に、弱きを助け、強きを挫くようなレディに育っていってほしい。ハーバート夫妻はきっと、そう思ったに違いありません。だからこそ、年少者が多く、小規模校のミンチン学院を選んだのでしょう。がしかし、そんなご両親の切なる願いもむなしく、ラビニアさんは見事、強きを助け、弱きを挫くレディとなりました。

同じく激しいいじめを経験したセーラさんが、他者への深い愛情や気遣いに目覚めていったのとは、極めて対照的な結末です。

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ミンチン学院でも、遂に新たな自分を見つけることができず、再び、忌まわしい記憶の残るアメリカの地に立ったラビニアさん。誇りが高すぎるブロンドの少女を待つ運命とは・・・小公女セーラのキャストでお送りする、もうひとつのストーリー。

次回、大公女ラビニア『悲しい復活祭』・『ボストンの暗い部屋』二話連続放送、ご期待下さい!

こうして見えてきた、ラビニアさんの別の顔。だからといって、彼女に対する評価が激変するものでもありませんが、これらの仮説が事実ならば、セーラさんへの苛烈ないじめが、より一層のリアリティを持って、わたしたちに迫ってくるように思われるのです。

なぜいじめをするのか。そう問われれば、ミス・ラビニア・ハーバートはこう答えることでしょう。

「どうしてか、教えてあげましょうか。それはね・・・あの地獄を二度と味わいたくないからよ!!!だから、誰かをいじめるしかないの!この気持ちは、いじめられたことがある者にしか分からないわ。そして、そして・・・そんな自分が一番許せないの!」

ミンチン学院の悲劇。それは、ラビニアさんのことを指しているのかもしれません・・・

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