世界名作劇場.net 小公女セーラ研究サイト:セーラさん&ベッキーさん 友情の日々

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友情。やはりこれも語らずして『小公女セーラ』を見るべからず?です。この作品のポジティブ面のテーマの一つである友情

物語でセーラさんと友情で結ばれているのは、アーメンガードさんやロッティ、そしてピーター君などですが、中でもベッキーさんとの関係は特別です。ベッキーさんは常にセーラさんのそばで力になり、また共にメイドとして苦難や屈辱に耐えました。文字通り、苦楽を共にする中で、互いの友情が特別なものになっていったのは、むしろ当然といえます。

二人の友情関係は、おおきく3つの時期に分けられます。時系列カレンダーでもまとめましたが、ベッキーさんが学院に来たのが1885年2月、セーラさんがメイドにされたのがその翌月、ダイヤモンドプリンセスとして復活するのが同年12月と推測されます。従って、ふたりの日々は約10ヶ月(300日間)と仮定しました。

1.◎黎明期 お嬢様セーラ&学院メイドベッキー
2.◎発展期 学院メイドセーラ&親友兼メイド仲間ベッキー
3.◎完成期 富豪セーラ&戦友兼専属メイドベッキー

第一期では、まだ世間を知らないお嬢様のセーラさんが、生来の優しさや思いやりから、苦労するベッキーさんへ心を寄せます。一方、おそらくは初めて家族以外の他人から親切を受けたのであろうベッキーさんも、戸惑いつつ純朴な感謝を表します。


第二期は、二人の運命を決定づける出来事の連続です。激変した境遇の中で真の優しさを知ってゆくセーラさんは、それまでの彼女にはなかった新しい価値観に目覚めてゆきます。ベッキーさんは、セーラさんへの変わらぬ思いを抱き続け、常に支えとなります。もちろんベッキーさんの行動は、見返りを求めてのものではなくセーラさんへの純粋な敬愛・感謝・友情から出ていました。最後にこれらの行いは、ベッキーさん自身が学院メイドから解放されるという形で報われることになるのです。


第三期では、再びお嬢様となったセーラさんがベッキーさんを専属メイドとして身近に置き、共に暮らす道を選びます。客観的に見るとふたりは主従関係ですが、メイドとしての生活で社会の底辺層からの視点を得たセーラさんは、もうかつての天真爛漫なだけのセーラさんではありませんでした。彼女は最も妥当な手段で『戦友』のベッキーさんを助け上げたといえるでしょう。他方、ベッキーさんからすれば、他者への無償の愛が、結果的に自らをも救ったといえます。

なお、 明日はきっと今日よりはいい日 と、健気に頑張り助け合う二人の姿は、この作品の最も明るい部分といえるでしょう。

〈出会い〉
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すべての始まり。学院にやってきたベッキーさんを、セーラさんは優しく案内します。初めから二人は波長が合ったのでしょう。十分な教育を受けていないため字が読めず、道に迷っていたベッキーさんは、事情を知らないセーラさんに笑われてしまいますが、ベッキーさんは卑屈になるでもなく、あっさりと事実として認めます。真の人間性はこういう時に出ます。セーラさんはこの時のことが心にあったのか、後にベッキーさんに読み書きを教え、やがてベッキーさんは自ら手紙を出せるまでになりました。

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〈居眠り〉
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セーラさんの特別寄宿生室をお掃除していたベッキーさんは、疲れのあまりエミリーを抱いたまま寝てしまいます。そこへ帰ってきたセーラさん。目覚めたベッキーさんは動揺し、慌てて立ち去ろうとしますが、セーラさんが引き止めて、二人だけのお茶会になるのでした。セーラさんの育ちの良さや優しさが見受けられるエピソードです。帰り際には高級なお菓子をたくさんお土産に手渡しています。このあとしばらくの間、ベッキーさんは仕事帰りにセーラさんのお部屋を訪れて親しく交わりました。

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〈ミートパイ〉
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ベッキーさんの過酷な毎日を知ったセーラさんは、疲れ果てたベッキーさんを部屋に招き入れ、ミートパイの差し入れをします。情けは人のためならず。セーラさんのこの優しさが、やがてベッキーさんとの厚い友情へと発展し、メイドにされたあともその関係は崩れることなく続きます。一方、ひとりで苦しいメイド生活に耐えていたベッキーさんは、セーラさんからのこの温かい心遣いを受けて答えます。「もうどれほど仕事が辛くても大丈夫。こんなに優しくしてくれるお嬢様がいるから」と。

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〈お鍋転覆!〉
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熱くて重いスープのお鍋を生徒食堂で落とし、ひっくり返してしまったベッキーさん。彼女の境遇を知るセーラさんはすぐさま、スープなしでも我慢出来るからベッキーさんを叱らないでほしい、と院長先生にお願いします。彼女の言動にみんなも同調し、ベッキーさんはお仕置きされることなく済みました。




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〈誕生プレゼント〉
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立場を超えて友情を示してくれるセーラさんの誕生日。贈り物などする余裕もないベッキーさんは、自分のマフラーを切って作った針刺しを、そっとセーラさんのお部屋に置いておくのでした。そこに込められた気持ちを感じたセーラさんは、やがてベッキーさんと抱き合って涙します。二人の友情が確かな物になった出来事といえるでしょう。

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〈さりげない手助け〉
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メイドにされたセーラさん。お鍋運びに食器洗いと、初めての慣れないメイド仕事に戸惑う彼女に、ベッキーさんのさりげない助けの手が。押しつけでない優しさとは、こういうものなのでしょう。以後、セーラさんが学院に復学するまでの約9ヶ月間、ベッキーさんの控えめで純朴な優しさが、元お嬢様メイドセーラさんを支え続けることになります。

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〈メル一家への補給作戦〉
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セーラさんは小さな友、ネズミのメル一家のために残り物のパンを持ち出そうとしますが、ジェームス・モーリー夫妻に見とがめられてしまいます。事情を察したベッキーさんは、後でそれらをセーラさんのもとへと届けます。見つかれば自分もただではすまない状況下でも、セーラさんのために動くベッキーさんの優しさを示す一例です。

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〈再びのミートパイ〉
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ご飯をもらえず、ふらふらの二人。そんな中でも、ベッキーさんはセーラさんのためにこっそりミートパイを作りますが、お部屋に運ぶ途中で院長先生に見つかってしまいます。しかしベッキーさん、叩かれても決してセーラさんの名前は出しませんでした。ベッキーさんにとって、セーラさんは自分の身を犠牲にしてでも守るべき「お嬢様」だったのです。

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〈専属メイド事件〉
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セーラさんを執拗にいじめる特別寄宿生ラビニアさん。そんな彼女の専属メイドにされそうになり、極度の衝撃と緊張からめまいを起こしてしまったセーラさん。とっさの機転で窮地を脱しますが、心は深く沈んだままです。一緒にいたベッキーさんは、余計な言葉は一切かけず、ただ終始セーラさんの傍らに寄り添いました。友情を態度で示す好例です。


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〈身代わり〉
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ラビニアさんは、セーラさんへのいじめの延長で、ベッキーさんにも辛く当たります。自らへのいじめがベッキーさんに及ぶことを懸念したセーラさんは、最悪の事態を覚悟しつつ、ラビニアさんのもとへ向かいます。そして、予想以上の屈辱を受けますが、その悲しみや衝撃をベッキーさんに転嫁することはありませんでした。心配するベッキーさんにセーラさんは答えます。「いじわるは、している本人も辛いもの。だからいつかきっとわかってくれるはず」と。

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〈献身的な看護〉
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いじめを受けた末、遂に体調を崩してしまったセーラさん。重い伝染病を疑った院長先生は、セーラさんを屋根裏に隔離し、満足な治療も施さずに放置します。高熱にうなされ苦しむセーラさんを看病したのは、やはりベッキーさんでした。また、彼女はお使いに出た街では、ピーター君と共にセーラさんのために教会で祈りを捧げるのでした。




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〈夜の疾走〉
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セーラさんの病気を知って、アーメンガードさんは院長先生の指示を破ってお見舞いに訪れます。薬に詳しいイライザおばさんを頼ることを思いついた彼女は、自らおばさんのもとに向かおうとしますが、ベッキーさんが代役を申し出ます。夜の街へと出発するベッキーさんに、アーメンガードさんは防寒ストールを手渡します。不安な道のりをひとり行くベッキーさんは途中でピーター君に出会い、彼の馬車で薬は無事セーラさんへと届けられました。この物語でセーラさんの数少ない味方だったみんなの連係が、彼女の命を救いました。

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〈魔法はふたりのもの〉
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セーラさんの不遇を知ったクリスフォード氏から、匿名での食事や毛布の援助が始まりました。病み上がりにいきなりの豪華な夜食をプレゼントされたセーラさんは、驚きのあまり"夢が覚めない夢"かと思います。そしてそれが現実と知ると、自ら口にするより先にベッキーさんを呼び寄せます。更に一緒にごちそうをいただいたあとは、二人で仲良く暖かなベッドで寝たのでした。セーラさんにとっても、もはやベッキーさんはかけがえのない親友であることを示す事例です。

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〈一緒に寝ましょう〉
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真冬を前に、院長先生の命令で馬小屋での寝起きを強いられたセーラさん。彼女の身を案じたベッキーさんは、院長命令に逆らってでも、一緒に屋根裏部屋で寝ようとすすめます。この寒さは命にかかわる程だし、二人なら、たとえ暖炉が無くても寒くはないと…我が身を差し置いてまで心配してくれるベッキーさんに、セーラさんは泣きながら抱きつきますが、そのベッキーさんの優しさも、モーリーさんの一言によって打ち砕かれてしまうのでした。

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〈忘れてなんていません〉
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すべての事実が判明し、急転直下ダイヤモンドプリンセスとなったセーラさん。ひとり学院に残ったベッキーさんは、突然すぎるお別れを受けて悲しみに暮れますが、セーラさんはベッキーさんを忘れてはいませんでした。お手紙付きで『魔法』のプレゼントをして、変わらぬ想いを示したのです。そして、そのお手紙の内容とは…

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〈新たな人生へ〉
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クリスフォード氏のもとで、新たな毎日へと歩み出す二人…





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