世界名作劇場.net 小公女セーラ研究サイト:幻の放送話 完全再現?(2)

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『世界名作劇場 小公女セーラ』あったかもしれない幻の放送回再現。

もう一つは、第45話と最終回第46話の間です。

ここでは、セーラさんがラルフ・クルー氏の娘であることが判明してから、学院を訪れるまでの経緯の描写に、1話必要かと思われます。そこでこのページでは、またも、幻の45.5話があったなら、と仮定して、そのあらすじを再現してみようと思います。よろしければ再度、この無謀な企画にお付き合いください。

期間設定について:
第45話は、セーラさんの運命が急展開したあの雪の日から、主に学院側の状況が描かれ、ベッキーさんがセーラさんからの手紙を受け取るシーンで終わります。また、最終回第46話では、いくつかの決意を胸に、セーラさんが学院を訪れます。これらから、便宜上2つのお話の間には約1週間あった、と想定しました。

次回予告>>>辛く苦しい日々はついに終わりを告げました。クリスフォードさんの下で、新たな生活を送ることになった私。そんな私が帰るべき場所とは?ロッティ、アーメンガード、そしてベッキー…次回、小公女セーラ『屋根裏の小さな決意』ご期待下さい!

ダイヤモンドプリンセスとなったセーラさん。自らの置かれた状況を把握すると、今すべきことを考え始めました。もちろんそれは、仕返しや報復などではありません。胸に咲く小さな花を守り通した彼女には、もっと先の未来が見えていたのです。学院との関係、友人たち、分かり合えなかったラビニアさんや院長先生、そして何よりベッキーとの日々…

自分が辛い目に遭ったからこそ、もう誰にも苦しんで欲しくない。そう思うセーラさんは、どんな決意を秘めているのでしょう。

クリスフォード邸の人々
第45.5話

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ようやく落ち着いたセーラさんは、クリスフォード氏達と親しく交わります。特にカーマイケル弁護士の子供たち、ジャネットさん・ドナルド君とは、早くも本当の兄弟姉妹のようです。これまでの苦しみをぬぐい去ってゆくかのように、楽しい時間が過ぎてゆきます。

しかしセーラさんには、どうしても聞いておきたいことがありました。たとえそれが、悲しみや辛さを伴うものだと分かっていても・・・

「おじさま、ひとつだけうかがってもよろしいでしょうか」
「ほう、何かな?私に答えられることだといいんだが・・・」
「お父様は、どうしてお亡くなりになったのでしょうか」

穏やかな笑みを浮かべていたクリスフォード氏の表情が、一瞬曇ります。事情を知るカーマイケル弁護士やラムダスさんも、思わず息を飲みます。

「セーラ君、それについてはだね・・・」
「いや、いいんだカーマイケル君。彼女にはそれを聞く権利があるのだよ。そして私には、話す義務がある。ラルフのためにもな・・・」

周りを制し、セーラさんを優しい目で見つめると、クリスフォード氏はゆっくりと語り始めるのでした。

セーラさんの回想
第45.5話

数日後、今度はセーラさんが自らのことを語り始めます。ミンチン学院に転入してからの一部始終を。新しい環境にも少しづつ慣れ、心に余裕ができたのです。

それでもやはり、まだ全てを冷静に語ることはできませんでした。時折涙ぐみ、肩を震わせるセーラさんを、カーマイケル夫人とジャネットさんが支えました。

とてもすぐに終わるようなお話ではありません。しかし、クリスフォード氏、カーマイケル弁護士、カーマイケル夫人、ドナルド君にジャネットさん、そしてラムダスさんに他のインド人の召使いさんまでもが、誰一人として、その場を離れようとはしませんでした。

ベッキーさん、アーメンガードさん、ロッティ、ピーター少年にデュファルジュ先生、そして院長先生とラビニアさん、ジェームス・モーリー夫妻・・・

いつしか夜は更け、暖炉の火も弱まる頃、ようやく長いお話は終わりました。

そっと息をつくと、クリスフォード氏は静かに問いかけます。

「・・・辛かったね。本当によく頑張った。でも、何かに腹を立てたり、誰かを恨んだりはしなかったのかね」
「・・・いいえ、おじさま。だって、いじわるをしている人も本当は辛いはずですもの。だからいつかきっと分かってくれるはず。そう思っていたんです・・・」

セーラさんの言葉に、その場の誰もがそっと目頭を押さえるのでした。

屋根裏の決意
第45.5話

セーラさんはラムダスさんに頼んで、屋根裏部屋に連れていってもらいます。屋根伝いの冒険も、今のセーラさんには怖くありませんでした。わずか数日間での大きな身の上の変わり様。もう二度と戻ることはないかもしれない部屋に立ち、決意を新たにします。

「お父様、お母様、もう少しだけ待っていてください。エミリーも一人で寂しいだろうけれど、辛抱してね」

そう、彼女はあえて、大切なものをそのまま屋根裏部屋に置いていったのです。

邸宅に戻るとセーラさんは、クリスフォード氏にひとつの決心を伝えます。再び、ミンチン女子学院に通いたい、と。・・・

ベッキーさんへの手紙
第45.5話

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その夜、セーラさんはベッキーさんへ長い手紙を書きました。



手紙を書き終えたセーラさんは、改めて思うのでした。
「今の私が帰るべきなのは、やはりあの場所なんだわ。あの辛く悲しかったことを、決して忘れないためにも…」

すべての苦難が過ぎ去った今、セーラさんはひとり、何を思うのでしょう。忘れがたいあの日々が自分にもたらしてくれたもの、そして奪っていったもの・・・セーラさんの物語とも、間もなくしばしのお別れです。

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